正しいベタの飼い方

ベタの習性

ベタは狭くて水流のない場所を好み、雑食ですが肉を好みます。

ベタは水槽内で狭い箇所を見つけると、そこに留まろうとする習性があります。恐らくは、鳥などの外敵から隠れて身を守るための習性だろうと思います。

できれば、水槽に「カボンバ」や「アナカリス」などの水草を入れてあげると理想的です。水草という隠れ場所は、魚にとって落ち着く場所になります。なお水草1,2本だけを水面に浮かべる方法もあります。

ただし、あまり日の当たらない暗い場所だと、通常の水草は光合成ができなくて枯れたり葉が水に溶けていくので、その場合は日陰でも育つ陰性植物(アヌビアス・ナナなど)がいいですね。

また、ベタは雑食ではありますが肉を特に好みます。赤虫やイトミミズが好物で、ブラインシュリンプは成体になっても食べます。ただ水槽が小さい場合は、ブラインシュリンプで水がかなり汚れるのであげないほうが良いですね。

以前、管理人のベタ水槽に小さい「蛾」が入って浮いていた事がありましたが、うちのベタはそれを食べることは無かったです。また水草も食べないですね。

ベタは気性が荒い魚です。

淡水魚はだいたい気性の荒い種類が多いですが、ベタも荒いですね。 同じベタ類への攻撃性も非常に高いですし、シルエットがベタに似ている魚にも攻撃的です。なので、同じ水槽には他の魚はあまり入れないほうがいいです。

同じ水槽にいれたグッピーが襲われた、アカヒレが食べられた話は良く聞きます。またエビ類(ミナミヌマエビ)や貝も食べようとするので、同居は無理です。 ただし、なぜか「コリドラス」との相性は良いです。ナマズ類とはエサも奪い合ったりせず、普通に共存できるのでおすすめです。

個体差が大きいです。

ベタを何匹も飼うとわかりますが、クチの大きい子や小さい子、気性の荒い子や意外とおとなしい性格の子もいます。また体格も違います。

大柄なベタもいますし、やや小柄な体型の子もいます。また胴体がやや短い固体もあり、実は顔立ちにも結構バリエーションがあります。

クチの小さい子には、食べやすいよう小粒のエサをあげ、大柄な子には少しエサを多めにあげるといいですよ。

また、残念ながら寿命の短い子や長寿な子もいます。恐らくは生命力に差があるのだろうと思っています。

最善な環境で飼育していても、短命な個体は半年くらいで☆になり、逆に同じ環境で3年生きた個体もいます。 残念ながら、寿命の長さは外観からは判別は不可能だと思います。

オスとメスとでは、食欲がかなり違います。

オスのベタ

まずベタのオスですが、わりと小食です。管理人の場合は、オスには2日に1回、8粒程度にしています。多くても1日に5、6粒程度で充分だと思います。

メスのベタ

そしてベタのメス。画像は管理人が60cm水槽で飼っている3匹です。ベタのメスは食欲が大変旺盛で、オスの倍くらいは食べます。だいたい1日10粒以上食べます。

おそらくは卵を産むために食欲旺盛なのでしょうが、それにしても凄いです。単独飼育なら大丈夫ですが、1つの水槽に多数のメスのベタがいる場合、3日くらいエサがなくて飢えてくると共食いをする恐れがあります。

管理人の水槽で一度共食いを経験しているので、それ以来はもう飢えないようにどんどんエサを与えるようになりました。メスベタのおなかがパンパンになるまで食べます。そのくらいベタのメスは食欲がすごいです。

なおメスに1度にあげるエサの限界は「ひかりベタ」15粒程度までで良いと思います。

また、あまりメスベタを太らせると、栄養過多で繁殖モードに入ってしまい、かえって凶暴化する恐れもありますので、気持ちオスよりも多めにエサをあげておくことでそれを抑える方法もあります。

一番の特徴は「ラビリンス器官」

ベタは呼吸器官が特殊な魚で、エラ呼吸だけでなく、クチからも呼吸できます。これは「ラビリンス器官」といって、水中の酸素濃度が低くても生き延びられるように独自に進化した呼吸器官で、このため水槽にブクブクがなくても平気です。

ただし水面からも呼吸ができないとダメなので、水面とフタの間には数cmの隙間が必要です。

水質の悪化には大変強いです。

ベタは水質に対する適応力が他の魚より強く、水が汚れていてもかなり耐えられます。また低phにも強く、金魚などが弱って死んでしまうような水質でも生き延び易いです。水温も経験上20℃~35℃くらいまで平気です。

しかし、水質の悪化が限界を超えると突然死の恐れもありますので、なるべく綺麗な環境で飼育しましょう。

また、ベタは水質・水温の急な変化には弱いです。あくまで変温動物なので水温=体温です。一度に沢山の量の水換えは控えましょう。飼育水は最大でも3分の1までしか変えないほうがベタの健康の為には良いですね。

産卵は二系統に分かれます

ベタは、自分のクチで泡を作り、その泡を集めて作った「泡巣」に卵を付ける「バブルネスター」と、 オスが卵をクチに入れたまま孵化まで育てる「マウスブリーダー」の二系統に分かれています。

一般的な改良品種は全て「バブルネスター」タイプで、繁殖は比較的容易です。そして野生種の 一部で「マウスブリーダー」タイプがいます。自宅で繁殖させるのは難易度が高いですね。 ツイッターでもたくさんの愛好家の方がおられるようです。