正しいベタの飼い方

ベタの病気

ベタは病気の治療が難しい魚です。

管理人が飼育しているベタも、ごく稀に病気というか、調子を落とすことがありますね。

多くの魚は、調子が悪いと背びれを畳んで底面でジッとしています。これは弱っているサインですので、 飼育者は毎日チェックすることで、まずこのサインを見落とさないことが大事です。 こまめな健康状態の確認を習慣化するのが理想的ですね。

弱ったベタは泳ぎが緩慢になり、床面でジッとするようになるので早めに対処しましょう。 また、ベタに限らず熱帯魚は一度調子を落とすと、なかなか回復が難しいと思います。 魚は自然治癒に頼る以外に方法はなく、飼い主の治療方法に委ねられます。

せっかく治療しても、そのまま☆になる場合も決して少なくはないので、速めの治療でなんとか 病気からの生還率を高めてあげましょう。

魚の病気の治療薬としては、やはりメチレンブルーが一般的ですね。ウチでは、ベタ用に「グリーンFリキッド」を 常備しています。これをベタのいる水槽に数滴ずつたらしてかき混ぜ、、規定量を守って投薬します。

基本的には、飼育水全体がしっかり青み掛かる程度までですね。少なすぎると効果がありませんので、 徐々に足して水の青みが強くなるようにしてください。メチレンブルーは紙や布に付くとなかなか取れない ので注意しましょう。手に付いてもしばらく取れないですが、害はありません。

なお、メチレンブルーを飼育水に入れると、塩分で水草が枯れてしまうので、必ず水草は取り除いてくださいね。 あるいはベタを薬浴用水槽に水ごと移すのも良い手です。

塩浴もベタに効果的

他の淡水魚のように塩浴も効果的です。そしてエサはなるべく控えましょう。なぜかというと、 あえてエサを断つことで、魚の消化器官を休めて、魚の免疫力を高める効果が期待できるからです。

塩浴の目的は、魚と水の浸透圧(しんとうあつ)の調整にあります。ベタは体内に塩分があるので 浸透圧で水が徐々に体内に入ります。常時それを尿で排出していますが、どうしても体力を使います。 病気になると、体力が落ちるのでこの浸透圧が魚に負担になるわけですね。

ベタの体内の塩分濃度は、他の淡水魚と同じように約0.6%なので、水の塩分もベタに近い状態にすることで 水とベタの塩分がだいたい同じになり、浸透圧で体力を消耗しにくくなります。 体力を全て自然治癒に向けられるので、病気も回復しやすいわけです。

塩浴はベタの水槽以外にバケツなど、他の容器に水とベタを移して行います。これは、塩浴を行うと 塩分でバクテリアがかなり減ってしまうので、水槽内のバクテリアを守る目的があります。

塩浴は約0.5%濃度の塩水を作ります。5Lの水なら25gの塩がいります。最初は塩の量の多さに 驚きますが、慣れれば平気かと思います。塩は徐々に足していき、2,3時間はかけて水槽の水を塩水 へと変えていきます。しっかりかき混ぜないと塩が上手く溶けきらないので注意してください。

ベタを塩水にいれたまま、1週間ほど様子をみます。これを「塩水浴」 といいます。ベタが回復して元通り元気になったら、こんどは「水あわせ」で元の水槽に戻してあげましょう。

なお治療中もエサをあげたい場合は、1日1粒で充分です。ごく少量のエサなら、消化器官に 負担はかかりにくいと思います。

そして、次に効果的なのが「水温を上げる」ことです。水温調整のできるヒーターを使って、水温を30℃以上に しましょう。ベタの治療中は30℃~32℃程度がベストだと思います。

水温をあげる理由は、水の温度を上げることでベタの体の病原菌の繁殖を抑えるのが目的です。 基礎代謝も上がりますので、これはかなり効果があります。

多くの病原菌は水温26℃が最も快適らしく、繁殖しやすい傾向にあるので、対策として それよりも高温にすることで繁殖を抑えます。 なおベタには水温32℃でも快適な温度ですので、魚に悪影響はありません。

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これらの3つの治療法をまとめますと、以下の通りになります。

1、メチレンブルー系の魚の治療薬を規定量、使用する。

2、あわせて塩水浴を行う。メチレンブルーも塩分を含むので塩分濃度は0.3~0.5%で充分です。

3、エサを絶ち、水温を30℃まで上げて維持。4日程度はエサ無しが理想です。

調子を崩した、病気をしたベタにはこの方法で一週間、様子をみてください。

治療中にベタが元気を取り戻してきたら、徐々にエサをあげるようにしてください。

元気に泳ぎ回るようになったら、治療完了です。通常の水合わせと同じ要領、水量で飼育水を変えていきましょう。

管理人は、この方法でベタの治療を行っていますが、これで治る子も多いです。 回復例もツイッター等のSNSで見れたりします。

基本的には、これ以外に治療の方法が無いと思いますし、まずは病気をさせないように定期的な水換えを行って 水質、水温を管理するのが一番大事なことだと思います。常に清潔な水槽環境なら病気を未然に防げますよ。

そのためにも、ベタは8~10リットルくらいの水で飼育しましょう。他の魚でもそうですが、大きい水槽は 水質変化が少ないので、魚が病気になりにくく、快適に飼育できて病気も未然に防いでくれますよ。

 

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ベタの食中毒にも注意

人口のエサだと問題ありませんが、グッピーの稚魚や冷凍赤虫などの生エサが痛んでいて、それを食べたのが 原因でベタが弱り、結果的に死なせてしまった例があります。なので、死んだ稚魚や再冷凍した赤虫は 極力与えないようにしましょう。

夏場は室温が高いので、予想以上にエサが痛みやすいです。なので、夏場は痛む心配のない人口エサや 乾燥赤虫を与えるようにした方がよさそうですね。